高校入学の日、出席番号順で席に着いてみると私の隣は中国人の男の子。彼は、無口でぶっきらぼうで背が高かったので怖そうに見えました。プリントを回すときも投げてくるし、にこりともしない、困ったな、怖そうだなと気の小さい私は途方に暮れ、なるべく避けていました。
コンピューターの授業でワードに一定の文章を打ち込む時、気付くと彼は呆然と課題を眺めていました。きっと読めない文字があるんだと気付き、助けてあげたいものの、こっちから言ったらばかにしてるみたいでいやかなと、どきどきしながら気付かぬふりをする私に、15分ほども経ってから意を決したように「これ何て読む?」と尋ねてきました。緊張してぶっきらぼうに読み方だけを答えてしまった私、それでも彼は仕方なく次々と読み方を聞いてきます。
そんな事が数週間続いて、彼がほとんど日本語が話せない事に気付きました。授業も分かってないだろうな、とようやく「分からない事があったら聞いてね」と言えた私。
宿題を手伝ってあげるようになった1ヶ月後彼から告白されました。聞けば、入学したその日に私に一目ぼれしたそうです。でも、何と言えばいいのか分からなかったのでその後友達に告白する時のせりふを尋ねて「付き合ってください」の言葉を必死で覚えたようです。
びっくりしたけど、彼が異国で頑張っている姿に惹かれ始めていたので嬉しかったです。言語の一番の上達方法は恋愛とはよく言ったもので、私と付き合い始めてから彼の日本語はぐんぐん上達しました。
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